日本人を見殺しにする日本で良いか?
日本人を助けられる日本が良いか?
本書ではイラン・イラク戦争でのテヘラン脱出(1985年)、湾岸戦争の「人間の盾」(1990年)、イエメン内線からの脱出(1994年)、リビア動乱からの脱出(2011年)について語られている。
もしあなたが海外に行って紛争に巻き込まれたら日本はあなたを助けてくれるでしょうか?
きっと助けてはくれないでしょう。
では、日本は一体何をしているのか?
なんと他国に日本人の救出を求めているのです。
救出を求められた国は口を揃えて言います。
「なんで自国で助けないのですか?」
どこの国も自国民が危機に直面したら助けることに最善を尽くします。
それなのに世界3位の経済大国である日本は飛行機がないわけでもないのに自国民を助けないことは他国から見て理解ができないのです。
自衛隊法84条の3には次のように書かれている
(在外邦人等の保護措置)色々書いてありますが私が重要だと思ったことを簡単にまとめると、「外国で邦人が危機に直面したら自衛隊が助けに行きます。ただし、安全が約束されている場合に限る。」
第八十四条の三 防衛大臣は、外務大臣から外国における緊急事態に際して生命又は身体に危害が加えられるおそれがある邦人の警護、救出その他の当該邦人の生命又は身体の保護のための措置(輸送を含む。以下「保護措置」という。)を行うことの依頼があつた場合において、外務大臣と協議し、次の各号のいずれにも該当すると認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、部隊等に当該保護措置を行わせることができる。
一 当該外国の領域の当該保護措置を行う場所において、当該外国の権限ある当局が現に公共の安全と秩序の維持に当たつており、かつ、戦闘行為(国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為をいう。第九十五条の二第一項において同じ。)が行われることがないと認められること。
二 自衛隊が当該保護措置(武器の使用を含む。)を行うことについて、当該外国(国際連合の総会又は安全保障理事会の決議に従つて当該外国において施政を行う機関がある場合にあつては、当該機関)の同意があること。
三 予想される危険に対応して当該保護措置をできる限り円滑かつ安全に行うための部隊等と第一号に規定する当該外国の権限ある当局との間の連携及び協力が確保されると見込まれること。
2 内閣総理大臣は、前項の規定による外務大臣と防衛大臣の協議の結果を踏まえて、同項各号のいずれにも該当すると認める場合に限り、同項の承認をするものとする。
3 防衛大臣は、第一項の規定により保護措置を行わせる場合において、外務大臣から同項の緊急事態に際して生命又は身体に危害が加えられるおそれがある外国人として保護することを依頼された者その他の当該保護措置と併せて保護を行うことが適当と認められる者(第九十四条の五第一項において「その他の保護対象者」という。)の生命又は身体の保護のための措置を部隊等に行わせることができる。
自衛隊法 法令データ提供システムサイトより引用
おかしいと思いませんか、危機があるから助けが必要なのに危機がないことが助ける条件になっているのです。
では政府だけが悪いのかというとそうではないと思います。
本書でも書かれているのですが人質になったかたの話では海外のラジオ放送では毎時間人質向けの放送を行っていて励ましのメッセージを流すのですが、日本のラジオ放送では日に二回しかやっていないそうです。
人質解放後に日本のラジオ放送に抗議をしたところ次のような返信があったそうです。
「全世界に日本人がいるから、あなたたちのためだけには放送できない。」
このような海外で働く日本人への興味の低さ、事なかれ主義が現在の環境を作っているのではないのでしょうか。
日本が日本人を守れる普通の国に変われることを願っています。
本書の著者門田隆将さんとモーリーロバートソンさんの対談です。
本書の中のイラン・イラク戦争(エルトゥールル号)についても語られているのでこの動画を見てから本書を買うかどうか決めるのも良いと思います。
あとがき
最近、日本人を褒め称える気持ち悪いテレビ番組が多いですが日本人を守れない日本は褒めるに値しないのではないか。
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