2016年9月4日日曜日

【最近読んだ本】「量子論」を楽しむ本 ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる!

Kindle Unlimitedで読めたので無料期間中に読みました。
「量子論」を楽しむ本 ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる!について

本書を読んだら量子論についてわかるかというと

全くわからないです

というより量子論を知れば知るほどわからなくなります。
ただ本のタイトル通り量子論を楽しめるものになっています。

量子論に関する本ということは色々前知識が必要なのかと思われるかもしれませんが本書ではそういう知識がない人にもわかるようにやさしいところからスタートしているのでその点に関しては問題ないと思います。
また、数式もできるだけ最小限にして書かれているので取っつきやすいです。


量子論というと有名なのが「シュレーディンガーの猫」という思考実験だと思います。
思考実験というのは実際に理科の授業などで行う実験ではなく、頭の中で行うものです。
なのでシュレーディンガーは別に猫を殺してはいません。
本書ではシュレーディンガーの猫についても書かれています。
量子論には未だにわからないことがあり色々な説があります。
シュレーディンガーは量子論のある説を否定するためにこの思考実験を考えました。
それがコペンハーゲン解釈です。
コペンハーゲン解釈を理解するにはそれを否定するシュレーディンガーの猫と一緒に説明するとわかりやすいと思います。
コペンハーゲン解釈では量子力学は観察するまでは異なる状態が重なった状態であると説明しています。
例えばある粒子がA点、B点にどちらにあるかわからない状態であれば中間の状態であるということです。
これに対してシュレーディンガーの猫とは観察できない箱の中にラジウムとラジウムがα崩壊したことを感知したら青酸ガスが発生する装置と猫を入れます。
α崩壊する可能性が1時間で50%だとすると1時間後には猫が生きている可能性も50%ということになります。
コペンハーゲン解釈で説明すると箱を開けるまでは中の状態がわからないので猫は「生きながら死んでいる」ということになります。
それに対してシュレーディンガーは猫は死んでいるか生きているかのどちらかで中間などというものはあり得ないというのが「シュレーディンガーの猫」です。

他にも本書で説明している説は「パラレルワールド解釈(正しくはエヴェレットの多世界解釈)」などSFの世界の様な話ばかり出てきます。(実際にSFの元ネタなどであったりしますが)


私も何度か量子論についての本を読んだことはありますが全く理解できませんでした。
「光は粒子でも波でもあるってなんだよ」なんて思っていましたが本書の序章でも書かれている名言を聞いて気が楽になりました。
物理学者のファインマンはユーモアを交えて次のように言いました、「量子論を利用できる奴はたくさんいても、量子論を本当に理解している人は一人もいやしないさ」。




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